お父さんの悪いクセが、ある日とんでもない水漏れを引き起こした

うちは祖母、両親、私と妹が二人という完全なる女系家族である。女5人に囲まれて生活する男というのは、怒られるようなことばかりをすることによって自分の居場所を作ろうとする。うちのお父さんも例外ではない。これをやったらきっと女たちが責めたてるだろうなと思われることを、敢えてやろうとするのだ。まだ大学生の私にこんな表現をされるお父さん、どうなのよって思うけれど、お父さんが幼稚なのは誰も否定できない事実だ。

この前だってそうだ。お父さんは脱いだ靴下(強烈にクサい!)を、脱衣所ではなくリビングのソファにかけるクセがある。その靴下がソファの隙間に入り込んでいるのに気付かず、昼寝をしていた私は寝ぼけてその靴下を顔に近づけたところ、ものすごい異臭がして目が覚めてしまったのだ。私だけでなく、他の女たちからも非難ごうごうだったお父さんは、それでも何故か嬉しそうだったので頭にきてしまった。

さらに、お父さんの悪いクセが、ある日とんでもない水漏れを引き起こした。お父さんは駅からの帰り道、必ずガムを噛みながら帰ってくるのだが、家に着くとすぐにトイレにいき、そのガムを便器にペッと吐き捨てる。そのガムは、流してもたまに浮いていることがあって、女たち全員で「ガムをトイレに吐き捨てるのはやめて」と断固抗議していた。ところがそんなことを言えば言うほど喜ぶお父さんである。そのガムがやがて排水管を詰まらせ、とうとうトイレで水漏れしてしまったのだ。慌てて水道の修理屋さんを呼んでなんとかしてもらったけれど、お父さんのガムが原因だとわかって女たちみんながで責めたてたときは、さすがのお父さんもしょんぼりしてしまい、何だかかわいそうでついつい許してしまった。だけどこれも毎度のことである。

最近ではお父さんが棚を勝手に作るので困ってしまう。どうか大事になりませんようにと願うけれど、きっとお父さんは何かしでかすと確信している。

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